第二章 夏 ~雨~

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学校が終わって帰ろうとしたとき、雨が降り始めてきた。 俺は舌打ちをし、仕方なく鞄で頭を庇いながら走り出そうとした。 「剛!」 ふいに名前を呼ばれて、前に出しかけた足を止めた。 振り向くと、そこには見慣れた顔があった。 「おう。成海も今帰りか?」 「そうよ。私傘持ってるから入っていったら?」 成海は目の前に傘を差し出してきた。
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