第二章 夏 ~雨~

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「サンキュ」 俺は成海に近付き、開いた傘に入った。 「昔はよくこうして一緒に帰ったよね」 「そうだっけ?」 「うん。小学生のときは剛がよく傘忘れて入れてあげたじゃない。今も変わってないわね」 懐かしい思い出に浸り、小さく笑いながら歩いた。 家が隣同士で、物心ついた頃には一緒にいるのが当たり前になっていた。 俗に言う幼なじみというやつだ。
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