第一章 春 ~桜~

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「僕と付き合ってもらえませんか…?」 その時の私には彼氏はおろか、好きな人もいなかった。 彼のことは部活で知っていて、よく懐いてくれた彼をかわいいと思っていた。 断る理由もなく、私は素直に返事した。 「…すごく嬉しい。私でよかったら…」 彼はその場に崩れ落ち、大きく息を吐いた。 よほど安心したんだろう。 お互い恥ずかしくなり、顔を見合わせて笑った。
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