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いつからか…時折見せる悲しげな表情。
理由はわからない。
ただ、その顔を見ると私の心は苦しくなった。
「なんや、最近元気無いみたいやケド…なんか悩みでもあるんか?」
唐突な先輩の言葉に、身体が一瞬震えた。
本人の前では自然に振る舞っているハズなのに…何故。
「ははぁ、恋の悩みやな?」
「何言ってるんですか」
動揺を悟られないよう、あくまで冷静を装う私。
「照れるな照れるな」
不意に顔を覗き込んできた先輩と目が合った。
心が透ける。
この人には何も隠せない…そう思うと同時に、身体が動いた。
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