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「もぉ~…」
あたしは腰が抜けてその場にうずくまる。
「お母さん、お父さんの事故って?」
「現場で骨折したのよ。なんかちゃんとついてなかったとかで、足場が外れたのよ。全治3か月だって」
「お母さん事故って言うからあたし…車で事故して意識不明とか…色々考えて…お母さんもすごい慌ててたし…」
「あの時ガスつけっぱなしでお湯が溢れてたから急いでたけど、お母さんは意識不明とかそんなことは言ってないわよ」
淡々と話す母親を見て、張り詰めていたものが一気に解放された。
「あたし、帰るね」
「何言ってんの~まだ来たばっかりでしょ」
「仕事で疲れてるの、帰るから」
ゆっくりと腰を上げ、自然に溜め息が漏れた。
「麗子、心配かけて悪かったな」
申し訳なさそうに言うお父さんを見て、あたしは…
「早く良くなってね。また来るから」
そう言って病室を出た。
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