ホワイトデーとオレ

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マユは春休み中も補習詰めだ。 文系クラスから理数系のクラスに変更するためのテストをパスしなければならない。 数学が苦手なマユは相当苦労している。 高専に通う数学、工学、情報処理しかできないオレは 「なぜ分からない?!」「高校入れたのは奇跡なんじゃないのか!!」とスパルタで特訓した。 マユの計算能力は悪くなかった。 だから定理や公式を暗記させることで、なんとか模擬問題を解けるようになった。 教師の教え方が悪かったんだな。 「もしや、オレは数学教師の才覚ありか。」 玄関から教え子兼もといい彼女のマユがでてきた。 あのストレート黒髪は茶髪が増える高校生のなかではめだつ。 茶髪が悪いワケではない。でも黒髪ストレートが一番清楚だ。 それに小顔に見える、気がする。 手を振るとマユがこっちに気付走って来る。 女子高生のスカート丈は完全なる黄金比によってきまっている。 見えそうで、 でも絶対みえない。 走ると太ももが際どいとこまで見える。 しかし見えない。 多くの女の子が数学を苦手とする理由がわからん。 大抵の女の子は中身も外身も緻密な計算でできているのに。 「徹、迎えに来てくれたの?」
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