不格好なトリュフ

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彼女と私の家は、学校から十五分程度歩くスーパーの裏側だ。 私はマンション暮らしで、彼女は通り一つ向こうの一軒家に住んでいる。 小学校の頃から一緒に帰っていても、話題はつきない。 でもそのかわり、特に長話をするわけでもなく、例え話の途中であっても別れ道にきたらすんなりと手をふる。 話題自体も、くだらないことばかりだ。今も、黒猫派か白猫派かどちらかなどという討論をしていて、結論のでないままに別れた。 まなみと別れてほんの五メートルほど歩いた時だった。 見慣れた影が目に入る。 .
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