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男――村田 仁少将と他愛のない応答を繰り返していた時、部屋の扉が叩かれた。
村田が入室を促すと、扉が開いた。少女が立っていた。
その後も応答は続いた。
村田の話によると、彼女の名前は那樹、階級は軍曹。片桐の補佐を務める。そして驚いたのは、彼女はまだ十七歳と若い事だった。
応答の最後に片桐の部屋について、話された。
自分の異動は想定外で、個室の準備の目処が立っていないらしい。そこで、補佐役である那樹軍曹の部屋を共有しろ、との事だった。僅か十七歳の少女と同じ部屋で過ごせ、ということだ。
片桐と那樹に、有無を言う様な権利は無く、村田は決定を下した。
そこで応答は幕を閉じた。
那樹軍曹は、片桐に建物の案内をするべく、一礼し退室した。片桐も、それに伴い一礼し退室した。
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