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どうして...?よりによってどうして俺の仲間を殺したんだよ.....
怪人 ルイン...!!
ちっくしょぉおおおおおお!!!!!!
リント『どこだ!?まだ居るのか?!出てこいよ!!
か、怪人 ルイン!!』
俺はとてつもない恐怖に耐えながら近くに落ちていた鉄棒を片手にぐっと握りしめる。
さぁ来るなら来い!!
この俺が雪の仇を討ってやる!!
...そしてもう誰も周辺にいないことを確認した途端、目から雫が伝い落ちた。
悲しみと憤怒が込められた涙だ...!!
リント『うっ...な、なんでなんだよぉ....!!
うわぁあああ!!!!』
鉄棒を地面に叩き付け、その場で泣き崩れたのであった。
しばらくして精神が安定し始めた時に俺はさっき聞いた華恋さんの携帯に電話することにした。
カレン『は~い♪華恋です』
リント『あ、あの...凛斗です。ルインです...
ルインがまた殺人を犯したんだっ!!!!』
そして10分ほど経過した時、何人ものの警察が駆け付けた。
雪の母親、小南 由香さんは警察から連絡があり現場にとんできた。その時の彼女の心境は言うまでもないだろう。
血族と友達では係わりが全く異なるが、悲しみの感情を抱いたことに変わりは無かった。
カレン『凛斗君?大丈夫?』
リント『......はい...』
カレン『あのね。少し話を署の方で聞かせてくれないかな?ホントに少しだけでいいのよ?』
リント『....はい。わかりました....』
その時、土色の顔の俺を華恋さんは優しく包んでそっと囁いた。
カレン(大丈夫。後は警察に任せなさい。)
リント(.......はい。)
俺はよろけながら華恋さんの乗っていた車の助手席に座り、警察署に向かうのだった。
ふと後ろを振り向こうとしたが、今の俺にそんなたいした勇気は無かった
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