心情支配。

2/10
13人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
★登場人物。★ 藤原亜希 ふじわらあき (16) 二階堂政輝 にかいどうまさてる (16) 谷原恵 たにはらめぐみ (15) 『心情支配』 あの日・・・。 俺の運命は変わった。 「あきぃ。」 いつものように語りかけてくる恵。 「なに?恵。」 そう一言で聞き返す。 すると・・・。 「キャッ。今日も可愛いっ。」 「はぁ~?」 いつものように無意味な解答が返ってくる。 そんなのは日常茶飯事。 そんな中、急に変わり始めた俺の日常・・・。 「は~い。皆座れぇ。」 「うわっ。今日先生来るのはやっ。」 「恵。もぉやめろよ。その言葉遣い。」 「いいじゃないっ。」 急に現れたアイツの存在。 「男女・・・。」 「なぁに。あき。なんか言った?」 「いや。なぁんにも。」 「うそつけぇ。」 「おいっやめろよ恵。」 いつものように飛び掛かってくる恵。 その横でジタバタする俺の瞳に飛び込む・・・。 「静かにっ。もぉ。転校生がビックリするだろっ?」 「転校生・・・?」 お前の姿・・・。 「今日からうちのクラスに転校してきた二階堂政輝君。皆仲良くするように。」 その瞳は・・・。 悲しみの色。 「あの転校生。なんか生意気くせぇ。」「たしかに不良くさいよなぁ。あの転校生。あまり関わりたくはないな。なぁ。あき。」 「ああ・・・。」 友達からそう言われ、ついこんな言葉を返してしまった。 けど・・・。 悲しみに染まったようなダークな瞳・・・。 真っ直ぐに見つめるその瞳が、俺達を支配する・・・。 「悲しそうな瞳・・・。」 君の声・・・。 君の声はどんな声? 「なに?なんか用?」 でも・・・。 「あきっ。」 「あ・・・。」 「・・・。」 「ごめんっ。」 中途半端で終わってしまう・・・。 情けない俺・・・。 「もぅ。アイツとは関わるなって。」 「痛いめにあうぞ。」 「・・・。」 でも・・・。 「よしっ。」 「おいっ。どうしたんだよあきっ。」 「二階堂っ!!」 「・・・。」 「あき?!」 自分が動かなきゃ・・・。 「二階堂。一緒に飯食いに行こうぜ。」 「あ・・・あぁ・・・。」 「おいっ。あき。なにいって・・・。」 「よしっ。決まりっ。」 始まらない・・・。 「行こう。」 ~・・・~・・・~・・・~・・・~・・
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!