冗談みたい本気みたい

雨宿り

それからあの女を見る事はなかった。

自分でもわからないぐらいあの女が気になってしまう。

学校の帰り道、雨が降ってきたので俺は雨宿り出来そうな場所を探してたまたま近くにあった店の前で雨宿りした。

店はシャッターが閉められていて中には入れない。

｢ホンマ最悪やわ…｣

そう呟いたところで雨が止むはずもなく、時間だけが過ぎて行った。

すると、前から小走りで誰かがこっちに走ってくるのが見えた。

こっちに近付いて来るにつれて、その姿はハッキリ見えてきた。

｢ウソやん…｣

それはまぎれもなく、この前俺と啓太に話しかけてきたあの女だった。

｢はぁっ…隣入れて｣

そう言い俺の隣に入ってきた。