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「あいざわ……せ……んせぇ……しってたの……?」
私は相沢先生に聞いていた。
「知ってた」
そうポツリと出てきた言葉。きっと先生に口止めされたんだと分かる。
「細川は、バカチンだな! まったく」
そう言って、頭を優しく撫でてくれた。
何もない部屋。
先生がいない部屋。
何もない部屋の床に、私と相沢先生。
先生の事を考えると涙がでて。
会えないと思うと涙がでて。
先生と本当に幸せになれるのかって、不安になる。
最初からこんなに不安になってちゃダメって思っても不安になる。
私は先生の事が大好きで。
先生が私のどこを好きになったかなんて……わかんないけど。
これから気持ちが離れて行くとも限らないし、頑張ろうって決めても先生の気持ちが離れたら意味がない。
なんてマイナス思考。
先生の事、完璧には信用していない証拠なんだって思う。
そんな自分がヤダ。
(先生ごめんね……)
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