*◇*電話*◇*

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「あいざわ……せ……んせぇ……しってたの……?」 私は相沢先生に聞いていた。 「知ってた」 そうポツリと出てきた言葉。きっと先生に口止めされたんだと分かる。 「細川は、バカチンだな! まったく」 そう言って、頭を優しく撫でてくれた。 何もない部屋。 先生がいない部屋。 何もない部屋の床に、私と相沢先生。 先生の事を考えると涙がでて。 会えないと思うと涙がでて。 先生と本当に幸せになれるのかって、不安になる。 最初からこんなに不安になってちゃダメって思っても不安になる。 私は先生の事が大好きで。 先生が私のどこを好きになったかなんて……わかんないけど。 これから気持ちが離れて行くとも限らないし、頑張ろうって決めても先生の気持ちが離れたら意味がない。 なんてマイナス思考。 先生の事、完璧には信用していない証拠なんだって思う。 そんな自分がヤダ。 (先生ごめんね……)
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