7352人が本棚に入れています
本棚に追加
「うぅ……やだぁぁあ」
沖縄はとても遠すぎる。
海をこえなくちゃいけないんだよ。
私の胸は苦しくなるばかりで。
先生の手紙を握り締めて、ただ泣いていた。
頑張る……でも、さみしいよ。
沖縄に行く前に、ちゃんと先生の事見ておきたかった。
私はしばらく泣き続けた、そして少し落ち着いてから車に戻った。
いっぱい泣いたからか、車に乗った途端に、相沢先生の事がちょっと心配になった。だって、1限目はとっくに始まっているはず。
「相沢先生、授業は?」
と聞くと、
「1時限目はフリーだから、HRも洋子先生に事情を説明してお願いしてきた」
そう言った。
「洋子先生に!?」
私は、ビックリだった。
洋子先生とは色んな事があったから……。
「まぁ、お前と細川の関係知ってるから、頼みやすかったよ」
相沢先生の言葉に、そうなんだぁと私は頷いた。
「今日は、学校どうする?」
そう相沢先生に言われて。私は、行きたくなくて。
「行きたくないです」
と素直に答えた。
授業に身が入らない事はわかっていたし、先生の事ばかり考えて……授業中でも泣いてしまいそうだったから。
って……ほらっ。
また、涙がでてきた。
そんな私を見ると相沢先生は、
「もう泣くな! なっ! 泣きやまないと、キスするぞ!」
と言ってくる、でも今の私にはそんな冗談通用しない。
最初のコメントを投稿しよう!