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「おはよう、香苗。しんどいとかない?」
「ゆずちゃん…え、今何したの?」
香苗はちょっと慌てた感じで聞いてくる。
それはまったく気にしないで私は言葉を返した。
「大丈夫?ちょっとおでこだしてみて。」
強引にこっちにひきよせ、おでことおでこをくっつける。
…まるでキスするくらい近い。
「んー、同じくらいかなぁ。」
何かもにょもにょ言ってる香苗をスルーして言葉を続ける。
「で、さっきの返事は?」
「?!」
あ、固まった。
今のうちにとたたみかける。
「香苗は私のこと嫌い?さっき言ったみたいに、私は香苗のこと本気で好きなの。」
「だって、ゆずちゃんわけわかんない…あたしのこと嫌なんでしょ?」
「そんなわけないじゃない。ただ香苗とキスするのに友達でいるんが嫌だっただけ。」
香苗は顔中に疑問を浮かべてる。
「私は、香苗と恋人になりたいの。いい?」
一瞬間を置いて、香苗の顔がこれまで以上に赤くなる。
「な、え、なんで?ちょ、待って。なんで?どうして??」
「言っとくけど、私はもぅ待たないよ。香苗、おはようのちゅーとか言ってくるし。」
「それは、ちょっと寝ぼけてて…」
「言い訳とかいい。香苗はうちのことどう思う?」
しばらく口の中でごちゃごちゃ言って、ようやく観念したのか、小さく答えた。
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