-僕の女神様-

2/13
前へ
/13ページ
次へ
階段を駆け上がる。 夏の木漏れ日ってやつが眩しい。 そして暖かい。 少し息があがったが、ここは少し涼しいから良かった。 石の階段。 雑草に負けてやがる。 いや、雑草が勝っている、といっておこう。 真夏の時期に頑張っている姿は、今の俺には敵わない。 俺は、腰をおろして、一番上のこの場所から見える景色を楽しんだ。 ここは、昔誰かが住んでいた古ぼけた家の前でも、ある。 見下ろすと、なかなかの景色だが、振り返ると少し寂しい。 そして、俺にとって休まる、居心地のいい場所でもあった。 俺は、1ヶ月前にこの土地にきたばかりの男子高校生だ。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

65人が本棚に入れています
本棚に追加