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♪「み~たぞみ~たぞ」♪
♪「紙人形がみ~つけた」♪
♪「僕らの教会み~つけた」♪
「僕らの教会み~つけた」♪
「またその歌かよ」
若い青年は、いい加減にやめてくれと言わんばかりの表情で、さっきまでうたっていた女に向かって言葉を発した。
窓の外を睨めつけていた女は、振り返り言い返した。
「だって聞こえたんだもん!頭から離れないの」
そう言いながら窓の外を指差した。
「あの霧の中でマコトも聞いたでしょ!どういう意味?」
「そんなの知らないよ!俺が分かる訳ないだろ」
男は、どうでもいいといったように女に背を向けた。
「役立たず!」
女も背を向けて窓に向き直りまた、外の霧に向かって歌い始めた。
♪「み~たぞみ~たぞ」
…、
「どこでその歌を!?」
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