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マコトの手には、錆び付いた剣が握られていた。
「あっ!すいません、直ぐ戻しますから」
マコトは、少し焦りながら剣の元あった場所に戻そうとしているが、その元あった場所が自分でも分からない様子だ。
「いつもそうだよね、人のもん勝手に、」
「うるさいなぁ」
老人が手の平を上に向けてマコトに差し出して、マコトは、その手に持っていた剣を老人に渡した。
「ポーグマホーン。」
「え?」
「この剣の名前です。」
「へぇ~、その剣に名前があるんですか?」
マコトが老人に相槌をうっていると、
「さみしくないの?」
と、マナミは、話しの間に割って入った。
「コラ!マナミ!」
「だって、テレビもない、こんなに広い家に一人っきりで!」
「おい、…あっ!わかった。別荘だ。作家さんか何かでここに一時期滞在してるんだ!…でしょ?…でしょって言っちゃった💦」
老人は、複雑な表情で言い始めた。
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