ホントノキモチ

登校

　　　ガラッ

溜め息と共に教室のドアを引く。
いつもよりは人が少ないためか、思ったよりも大きなドアの開閉にぎょっとした。

そこでも自分の登校の早さを指摘されたみたいで、オレはバツが悪くなってドアを乱暴な仕草で閉めた。

その音に教室内に居た生徒達数人が視線を向けてきたので、少しの羞恥心のせいで赤らんだ顔を俯けて足早に自分の机に向かった。

道中にクラスの連中と適当に挨拶を交わしながら、ようやく机に到着した。

今日もぎっしり詰まっている授業のせいでかさばった鞄を机に乱暴に置き、鞄の重さで痛くなった肩を揉みほぐしながら席に座った。