家にいたくない

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みかと初めての六本木。           私は、はぐれないようにみかの手を引きながら、クラブに向かいました。           途中「ハーイ、クラブ ドウ?」という黒人の誘いをかわしながら、なんとか着いて中に入ると、 薄暗く爆音の曲の中に人が一杯。 初めて女2人で来たので、部屋のすみのDJブースの前で踊っていました。 MCに「双子?」と声をかけられ、「そうだよ♪」と2人で答えました。           それから毎週木曜日はクラブの日と決めて、2人で行くようになりました。           夜待ち合わせして、始発で帰るコース。次の日のことなんか考えていません。           毎週同じ曜日に行き「双子だよ♪」と言っていたため、DJやクラブの店員にすぐ覚えてもらえ仲良くなりました。 自分の居場所を見つけたようでした。           クラブにはいろんな人がいます。その中でも、惹かれたのがタトゥ(刺青)でした。           みかと「入れたいね~♪」と話し一緒に入れに行きました。           選んだデザインがたまたまかぶり、同じのを入れました。 同じタトゥでも全く抵抗がない程みかと仲良しでした。           仲良くなったDJが来ることもあり、地元のクラブにも足を運ぶようになりました。           何度もいうようですが、クラブにはいろんな人がいます。           ナンパもありました。           自分達には同じタトゥが入っています。決まって聞かれるのが、           「2人とも、レズ?」           でした。自分達は普段から手を繋いだりして言われなれていたので           「そうだよ」           と言っていました。 ナンパをかわすのも面倒くさかったので。           そぅゆっていた事が、 本当の感情になるとは 思いもしないで。
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