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~4年後~
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太陽が真上に上登ったころ、俺は、短く切った黒い髪を風に揺らしながら、仕事の内容を伝えるため、待つフォルベスを、訪ねに、白い外装をした、洋風の聖堂を思わせる『神館』へと、足を踏み入れた。
足音を静かな神館内に、響かせ、奥へと進む。
今日は、人がいない様子で足音はやけに大きく聞こえた。
神館の内装は、やはり、外装と同じく白で統一されている。
入り口を入った部屋は嫌になるほど広い。
部屋の両端には一定感覚で間をとりながら、扉がいくつも奥へと続いている。
足元の床は、自分の姿が写るほど綺麗に研かれているが、俺は、未だに掃除をしている、奴を見掛けたことは無い・・・そぅ、よく来る場所ではないが、一度くらい見掛けてもいいと思う・・・。
部屋には入り口と同じ幅で向かい合わせに柱が中央に立ち、奥まで通路を作る。
突き当たりまでいくと、部屋の真ん中に、聖母マリアと、何人かの天使を型どった白い像が二つの階段に挟まれ立っている。
聞いた話では、階段は最上階の、47階までの全ての階を通っているらしい、各階は建物の壁に沿い通路のように通る作りになっていて、吹き抜けになっているが・・・天井は高く、少しの明かりを見ることしかできない。
俺たち、死神は、聖母マリア像の前までしか進む事は許されていない・・・。
つまり、上の階に何があるのかは、知ることは許されていないのだ。
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