Pt.2

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 それにしても、一体この図書室はどうなっているのでしょうか。思考を読み取り、欲しい本が自動的に手元に来るようにしているのでしょうか。  勘弁してください。SFじゃないんですよ? 一応。  ……そうか、時代はハイテクになってゆくのですね。魔法と科学の融合。美しい。 「……あー、少年。早く返しなさい。これはお願いというより命令だ」  むぅ。別にいいじゃないですか。 「僕にだって読む権利があるんです。エロ漫画やら官能小説やらじゃない限り、読むことについて制限されないのです。絶対に!」 「……重体」  額を押さえるお兄さん。  彼を打ち負かして満足な僕は、落ち着いて本を読みます。  ……わりと高名な魔術師ということは本当みたいです。ちょっと残念。 「ほら、早く片付けるんだ」  お兄さんは今度は僕から本を奪い取り、本棚に戻します。  しっかし……幽霊のような状態、ね。  気になった僕はお兄さんに聞いてみることにしました。 「お兄さん、元の身体に戻る方法は知っているんですか?」 「知らん」
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