Pt.2

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 そうですよね。知ってるならここまで来る必要は無いですよね。ああ腹が立つ。  ……それにしても、よくあるパターンだなぁ。偉そうなのがしゃくに触りますが、嘆くことはない、この常識が悪いのです。  でも、さすがにもう解法とかが載っている本が出ることは 「ん、これかな?」  僕は無言で疾風の如く彼の本を奪い取り、ページに目を這わせます。  ……ビンゴ。主役は最後にやってくる、とはよく言ったものです。  これらの本を破り捨てたい衝動に駆られましたが、そんなことをしてはダメ、ゼッタイ。本は友達。みんな、やくそくだよ!  あと、間違っても図書室(or図書館)から本を盗んではなりません。許しません。  おっと、脱線してしまいました。  ……はぁ、何なのでしょうねこの展開の早さは。何だか腹が立ってきます。  ですが、たかが本数冊を探すのに何時間も無駄にしたくはありません。実際、昼休み中に見つかって良かったです。  そういうことを考えると、この展開の早さはありがたいもので  「あれ?」 「どうした少年」 「……い、いや、何でもないです」  とにかく、僕はゆっくり読むためにそれらの本を借りていくのでした。  ……騙された気がしなくもありません。
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