Pt.3

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「そうか……そうだったのね……」  しかも何やらぶつぶつと呟いています。  本当に怖いです。  彼女もとうとうおかしくなりましたか……哀れ。 「何ですか? 僕を罵倒しに来たんですか?」  軽い冗談のつもりで聞いたのに、 「……なわけないでしょ、このすっとこどっこい。どうやったらそう見えるのよ、バカじゃないの」  軽く罵倒されました。ひどいや。  罵り終えた彼女はあらぬ方向を見上げ、 「もっと早くこの本に出会えたらと思ってさ……あー、早いうちに対策取っておけば良かったわぁ。怠惰は罪よ、罪。本当に。……いや、ううん、結局は変わらなかったのかもしれない」  何をおっしゃっているのか、またはおっしゃりたいのか、全くもって分かりません。 「まぁいいや。これでアタシ達の気持ちを知ってくれたらいいわ」 「え? あ、あの」  その言葉の意味を聞こうとしたら、授業の開始を知らせるチャイムが鳴り響きました。 「やべ、先生来たわぁ」  まったく意味の分からないことを述べていた少女は、さっさと席に戻ってしまいました。  ……うーん、今の言動を見る限り……彼女も取り付かれていたってことでしょうか。 「取り付くとは失敬な。ともかく、聞いてみたらどうだ?」  ……忘れていなければ。  なんやかんやで授業は始まります。
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