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お兄さんは偉そうに言うのです。
「言っただろう? 私はそれなりに高名な魔術師。人の心くらいは読める」
テレパスな魔術師なんて聞いたことがありません。
……いや、世の中は広いのです。うん。
「そうとも少年」
下手なことが考えられませんね。面倒臭い。
ともかく、僕は図書室に向かうことにしました。
無論、お兄さんもついて来ます。本当に、何故僕なのでしょうね。
あ、傍目から見たら一人で騒いでいるようにしか見えなかったことは、言うまでもありません。
☆
……どこから探せば良いのやら。
この図書室は、この国の学校の中では一番大きいのです。一般の人にも開放しているくらいに。
ならば図書館と言った方が良いのかも知れませんが、「学校に存在する本を借りることの出来る施設」は図書室、と僕は定義づけているので図書室と呼びます。
図書館と呼んでほしければ他の人に頼んで下さい。プライドは曲げられません。
それにしても、魔法の世界の図書室とか図書館ってありえないくらいに本が置いてあるのが常識ですよね。ここも例外ではありません。悔しい。
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