『    』

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   何方が云った事か 些細な言の葉達が    わたしの心に黒く『点』を遺しました。      それは徐々に『斑』に為り    次第に『水溜り』のような 痕を遺して行きました。      嗚呼、そうですね。    まるで消えない傷を庇う様に    誰にもこの『模様』は観せて挙げません。    わたし自身でさえも 知らない振りをさせてください。    だから こっそりと誰も知らない処で 弱音を吐かせてくれませんか?     『    』と。    そして新たな『点』を造り出し 弱い言の葉は奇麗に霧散してしまいました。  
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