第二章
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とても元気な泣き声とともに、奏子は喜びに包まれた。 「元気な男の子ですよ。」 看護師の声に奏子は思わず頬の筋肉をゆるませた。 「今日からあなたの名前は、“笑夢(えむ)”よ。本多笑夢。あなたの笑顔で、ママとあなたが、夢のような幸せをつかめますようにって考えたの。」 それを聞いて、笑夢はにっこりとかわいらしい天使のような笑顔を見せた。 奏子は、まだ気付いていなかった。 赤ん坊に足りないものに…
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