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お母様を慕っていた少女は無邪気に私のもとに訪れた。最初にお母様の手の者と知って戸惑いを感じたけれど、少女の素朴な笑顔に貴族特有の計略的な笑みはなく…初めて知る静かな安らぎがそこにあった。
(私の小鳥)
大切な少女。私に外の風を感じさせ、スラムの現状を知る切っ掛けをくれた御方。城の中から出ることはないと思っていたティアナが外に出た、大切な思い出。
そして、たった一人の大切な友達の大切な家族でもある。
「姫さん…?」
この唐変木な私の婚約者。
今の儘では故人の遺言通りに私と結婚するだろう…本当に愛する少女への想いを封じながら、私を愛してくれるとだろう…そして私も。
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