第3話

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いつものごとく抱き着いてくる松場君に、翌桧はウンザリした様子で悪態をついている。 しかしそんなものは松場君には通用しない。 「だってもう56分と38秒も会ってなかったんだよ?!俺寂しくて寂しくて…」 「何数えてんの!」 「何って~…あす君と会えなくて寂しかった時間だけど?」 「そういう意味じゃないっ」 当の本人たちは真剣だが、周りにいる人間はほとんど呆れ返っている。 中には冷やかすように口笛を吹く者もいて、この二人の仲はクラス公認だ。 まぁ翌桧だけは未だに否定してるんだけれど。
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