聞き覚えがあんだよな 壱

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青年が腕時計に目を向けた。 「じゃあ俺、そろそろ帰るわ。 今日もこれから面接なんだ」 青年がイスから立ち上がる。 「明日の夕方5時だったよな。 じーちゃん」 「ああ、近くのファミレスで待ち合わせてる」 「じゃあ、その少し前に来るよ」 「宜しく頼む。 悪いな、いつも付き合わせて。 しかも今回は2日続けてだ」 「気にすんなって。 俺も、今度はどんな話が聞けんのか楽しみにしてんだからさ」 そう言うと、肩掛けバッグを斜め掛けし、ドアの方へ歩いた。
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