プロローグ

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『パァン!』 静かな夜に、乾いた破裂音が響いた。 薄暗い部屋の中、うつ伏せに横たわる中年の女。 その身体の下のカーペットに真っ赤な血が流れ、染み込んだ。 その様子を、2メートルほど離れた所で男が見下ろしていた。 右手には拳銃が煙を吐き出している。 男は背を向けると、静かに部屋を出ていった。 閉まるドア。 足音が遠のいていく。
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