プロローグ

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血と一緒に流れ出ているかのように、体から力が抜けていく。 「うっ…あぁ…っ…」 力を振り絞るように、前方に手を伸ばした。 痛みと涙で、目の前がにじむ。 その伸ばした手と視線は、ベッドの枕元にある写真立てに向いている。 大粒の涙が、頬を伝って流れ落ちた。 女はついに力尽き。 息絶えた。
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