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高校生活最後の日。 “清水の舞台から飛び降りるつもり”なんて例えでは腹が立つぐらいに私はあの日、死ぬほどの思いで彼に気持ちを告げたのに。 私はたった一言で、辛辣な言葉と共に彼の視界から閉め出されてしまった。 皮を剥ぐぐらいでは逆立したって覆せない真実を盾に、私は全てを拒絶され、私の想いは大好きだった人に切り付けられたのだ。 「いや、ごめん。オレ生理的に男はムリ。てか、考えたくもないしそんな風に見られるのもキモいよ」 私がまだ、生まれたままにちゃんと男の子だった時の…、忘れられない苦い思い出。
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