何本も、線

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彼女のうちに送る車内は、意外にふつうなアトモスフィアが流れていた。いつものくだらない会話。すぐに目的地に着いた。僕も、家族のように家に入る。迎えた玄関にはフローラルの香りと、最近飼始めた元・野良猫が確かに存在していた。だいぶなついてはきたが、いくらなぜてもゴロゴロと言わない。小癪なやつ。僕ら二人を追う鈴の音を後ろに、部屋に入った
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