prologue

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それをどこか冷静のような眼差しで、雨月は口を開いた。 「ごめんなさい、でも僕はテロリストで貴方はモラリスト。…仕方ないですよね?」 「分かっている。だが、約束が違うだろッ」 「約束は守ったじゃないですか」 「あんな少しでか!」 「少しでもちょっとでも、残しているのには変わりはありませんから」 「ッ…もういい、寝るッ…」 雨月のその言葉に腹が立ったのか、今佐人は眉を顰めるが、そう言って自分の部屋へと行ってしまった。 その後姿に「おやすみなさーい」と、にこにこ笑顔で手を振る雨月。
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