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「スウェット着た人達とぶつかってさ、なんか様子がおかしかったから出て来た公園中入って見たら死体があって白目向いててさぁ、怖くて走って帰ってきちゃった」
「ほんと、怖かった~」と話し続ける末吉。
その話しを聞いていたのか、外を向いている雨月の口元が弧を描き、ニヤリと怪しい笑みを浮かべた。
その直後、今佐人と末吉は突然悪寒に襲われ身震いをする。
ЯЯЯ
昨日とはうって変わって、晴れ晴れとした天気。
でもいつまた雨が降ってくるか分からない、そんな翌日の朝。
今佐人が仕事着に身を包んでリビングまで来れば、雨月がコーヒーを飲みながらテレビを見ている。
左胸下辺りに飛び交う二匹の赤い蝶が描かれた赤縁取りの黒いチャイナ半袖服、右手の甲に黒い蝶のタトゥー、黒い柄無し八部丈ズボン、赤いカンフー靴という、いつもながらの女性のような服装。
「あ、おはようございます」
「ああ、おはよう」
一言そう互いに言葉を交わし、今佐人はキッチンへと行き朝食を持って戻ってくる。
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