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その部屋の隅一角に椅子が置かれ、男が一人白目をむいて座っている。見るからにもう息はしていない。
そんな男性を見てイラつきながら盛大に溜息を吐く、白衣を着た、黒髪の七三分け男が一人。
そこにスウェット姿の若い男が三人入ってきた。
「また頼むよ」
白衣の男は嫌気に言い、白目を向いている男へと視線を移した。
スウェットの男達は返事をし、白目を向いている男を抱えその部屋を後にした。
そして白衣の男は机まで行き、引き出しから数枚の紙の束を取り出した。
「また新しい実験台を用意しないといけないな」
ЯЯЯ
夜の八時。
長蛇の列を作る、とあるビル。
その列を辿って中に入って行けば、一つのドアの前まで続いている。
「どうぞ、お座り下さい」
黒い着物と顔半分を隠す布を纏った蒼珠、声からして女性、落ち着いた声色で言ってきた。
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