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「さ、そろそろ準備しないと開店時間に間に合わなくなるぞ」
そう言い、公彦は丹胡の背を押してその部屋から出て行った。
その一分後、見計らったかのように天井裏からスッと降りてきた黒い服を纏った人物。
二人が出て行ったドアを見つめ、恐怖だけでなく美しさも兼ね備えた悪魔のような笑みを浮かべている。その細長く美しい指にはブラックダイヤの指輪をちらつかせて…。
ЯЯЯ
「あれ、今帰ってきたんですか?」
雨月は帰宅し、ドアを開けて中に入って行くと、たった今帰ってきたような今佐人がソファの所に立っていた。
「ああ」
今佐人は短く答え、シャワーを浴びてくる、とその場を後にして浴室へと向かった。
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