-PRINCIPLES-

recipe2

黙りこくっていたかと思えばいきなりの言葉と共に立ち上がり、車の鍵を持ってドアの方へ歩いて行ってしまう今佐人。その後を焦りながらも付いて行く雨月。

　　　　ЯЯЯ　　　

「次の信号左に曲がったとこです。…今から行っても居るかどうか、分かりませんよ。…ちょっと、聞いてるんですか」

言い終わったと同時に車が停車し、窓の外を見れば占いの館の裏側を窺い見る事の出来る死角になっている所に来た。

「これ以上犠牲者を出すわけにはいかない。それにあの女性を早く悪事から助け出さないと、もっと処罰が厳しくなるからな」
「は～…今佐人さんらしですね」

溜息を吐いてそう行った雨月は車から降りると、続いて今佐人も降りた。

「最初から一緒に行くつもりですか？」
「ああ。お前一人先に行かせたら全員殺しかねないだろ」
「僕って信用ないですね～」