遼かなる希望の天へ

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誰も教えてくれないって…普通じゃないよな? 周りの皆がヒミツにしてたら…誰もがそう思っちゃうよ… 俺だって、和希くんの立場だったら…そう思っちゃうし。 でも、俺はなんとか和希くんを励まそうと頑張ってみた。 なんだか…ほっとけなかったんだよね… 初対面なのに…和希くんをほっとく事が出来なかったんだ。 「そ、そんな事ないって!きっと大丈夫だよ。マイナス思考ばっかだと、病気が悪くなるだけだぞ?」 「はい…でも…それしか考えれないんです」 「ん~…別の事考えようぜ!楽しい事とかぁ、好きな物の事とか!」 「好きな…物?」 「そう、好きな物!和希くんの好きな物って、何!?」 すると和希くんは、躊躇いながら部屋にあったクローゼットを指差した。 俺は和希くんが指差したクローゼットへと近づき、開けてみる事にした。 クローゼットの中には、和希くんの服やら何やらが入っていて、俺は服が好きなのかなって思った。 「服が好きなの?」 すると、和希くんは勢いよく首を横に振った。 そして指していた指を徐々に下へと移動させた。 俺は和希くんの指の先を見るために、視線を下に降ろした。 すると、クローゼットに掛けられてる服の下に、新品のサッカーボールが置いてあった。
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