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「ご、ごめんなさい…ごめんなさい…」
その謝り方に、俺はムカツイていたけど、ふと部屋の隅を見るとある事に気付いた。
部屋の隅には、折り畳んであった車椅子があった。
そこで、俺は気付いた。
この子は…きっと歩く事が出来ないんだと…
「いや、もういいけどさぁ…キミ…何者?」
俺が見事に確信をつくと、男の子はビクつきながらも自己紹介をしだした。
「ぼ、僕は…木村…和希です…」
その後、色々と話を聞いて和希くんの正体がわかった。
彼は、生まれた時から入院生活で学校にも行った事がないらしい。
ちなみに、ちゃんと学校に行ってれば今年で小6らしい。
俺より一つ年下か…
彼の部屋があきらかにVIPのようなのは、彼の親がここの院長をしているからだそうだ。
…ってことは、めちゃ金持ちじゃん!
「それで、和希くんはどこが悪いの?」
「それが…よくわからないんです…」
「わからないって…原因不明ってやつ?」
「いえ…誰も教えてくれないんです…きっと、僕もう駄目なんですよ…」
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