159人が本棚に入れています
本棚に追加
「十代目、こんな奴ほっといて早く帰りましょう。」
綱吉の手を引き、急かすように歩く少年。
「ちょっと待ってよ、獄寺君。まだ帰る用意が…」
獄寺と呼ばれた少年は、如何にも申し訳無さそうな顔で謝りながら綱吉の手を離した。
「そんな急ぐ必要ねぇって。なんたって、当の本人は…」
獄寺は、言い掛けた言葉を紡ぐのを止めさせようと、手で口を塞いだ。
「馬鹿野郎。台無しじゃねぇか。」
「悪りぃ、悪りぃ。」
獄寺の忠告も酷と受け入れず、反省の色も見せなかった。
「あのさ…獄寺君も山本もどうしたの?」
暫くの沈黙があった。まるで時間が止まったような、そんな感じだった。
「何でもねぇって。」
山本と呼ばれた少年は何時もの楽天さで笑い飛ばす。獄寺は、ふてくされた様によそを向いた。
最初のコメントを投稿しよう!