第一章~崩れた日常~

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耀『あっ!やぁっべぇ!!』 時計を見ると、部活に行く時間をとっくに過ぎていたので、慌てて皿を洗い場に置いて学校へ向かった。 同日 ~9:37~ 〔ブロロロロン!!〕 人気のない海沿いの道を、一台のバイクが走っていた。 『いい天気だ…』 仕事が休みなので辰将(しんすけ)は、自分のおきまりの場所へ、ツーリングに行っていた… 辰『あそこの海、キレイなんだよなぁ~』 辰将のお気に入りの場所は、ぞくにいう岬という所で、そこから見る空と海が、何より大好きだった。 〔ブルルルルン〕 愛車のFTRも好調で、実に気持ちの良いツーリングだ。 辰『まるで鳥だな…』 FTRといえば、トリコロールカラーが印象的だが、彼はゼッケンプレートのない、シンプルな方が好きだったので、ベージュカラーに乗っている。 その色のせいもあるのか、遠くから見ると、海の青さとマッチして、一羽のカモメが飛んでいるようであった… 青空の中、辰将は気分上々で、どこまでも直線が続く道を走った。 こころなし、アルセルのひねりがつよくなっていた…
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