第一章~崩れた日常~

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某日  (土曜日) ~AM 8:30~ 「美佳ぁ~早くしなさい!」 『えぇ~待ってよぉ~』 美佳はこの日、家族皆で日帰りで旅行に行く事になっていた。 『ん~もぅ、なんでぇ~』 そんな日に限って、髪が上手く決まらないもので… 美佳は先程から鏡と向かい合いながら格闘していた… 〔チャーラララリィヤァ〕 するとベッドに置いていた携帯が鳴りだした… 美『はぁ~い、はい』 美佳は少しめんどくさそうに携帯に出た。 普段ならいいのだが、よりによってこんな忙しい朝に掛けてくるなと思う。 しかも、髪が決まらないのに… 美『あぁ~モシモシ、うんオハヨウ?』 電話の相手は高校のソフト部の友達で綾子(りょうこ)だった。 綾「あぁお疲れぇ」 美『…お疲れぇ~』 綾「今日さぁ~旅行に行くんだよねぇ」 美『そうぅだけどぉ~』 まだ決まらない髪をいじりなが美佳が言う。 綾「そこでぇ~、お願いがあるんですけどぉ~」 その内容を聞いて美佳は左手に持っていた携帯を、おもわず右手に持ちかえていた。 美『はぁ!お土産? もうぅ、バカ言わないでよ!』
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