第一章~崩れた日常~

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綾「別にいいじゃん!どうせ暇になるんでしょ?」 その瞬間綾子は笑顔でベッドにダイブしていた。 美佳は櫛を放り投げて、体を左側に向けて答えた。 美『あぁ~のぉねぇっ!ウチの旅行を何だと思ってんのよ!!』 綾「ゴォメェェェン、そんなつもりじゃなかったんだけどさぁ~」 綾子は楽しそうに、うつ伏せから仰向けになっていた。 美『もう切るからねっ!』 そう言って電話を切り、 あまり納得のいく髪ではないが、時間もないので出かけることにした。 〔ドタドタドタッドタ〕 「階段はゆっくり下りなさい!」 玄関へ行くと母親が腰に手を当てて仁王立ちしていた… (アッ、チャ~) しまったという顔で靴を履きはじめる‥ 〔ガラァァァバンッ!〕 「遅いよぉぉ~」 車に乗ると、小学生の弟がホッペをふくらませている。 美『ゴォッメン』 片手だけ上げて謝っておく… 「よしっ! じゃあ行くぞぉ!」 美・弟『ハァ~イ!』 仕事が忙く、寝顔ぐらいしか見れない父親は、久しぶりに子供の笑顔を見られ、嬉しそうに車を走らせた…
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