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連日の徹夜。勿論眠くないわけがない。だから、書類を前にしてついついコムイは軽く居眠りをしてしまった。その間にも、絶えず書類はやってくる。仕事をしろ、と書類を持ってやってくる科学班の面々は、起こそうと声を掛ける者もいた。しかし何をしても、コムイはなかなか目を覚まさなかったのである。
「ん……ぅ」
それは、コムイが眠りについてから三時間程度経った時であった。小さく寝言にも似た声を上げながら、やっとコムイは目を覚ました。何度か瞬きをし、ゆっくりと身を起こす。
「う……」
欠伸をしながら、何かを求めるように机に手を這わせた。
バサバサ。
何かの落ちる音が、虚しく部屋に響き渡った……。
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