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『こんにちは』
バインドポイントで回復のために座っていると、近くに座っていたメイジが話しかけてきた。
私?
Sって名前。
知らない人。
『こんにちはクレリック3』
周りを見てもクレリックは私しかいない。
返事しなきゃ
どうしよう…私まだチャット上手くできない。
『こんにちは』
それだけ返すのにも勇気がいる。
『お疲れさま』
またメイジが話す。
『お疲れさま』
焦れば焦るほど返事に時間がかかってしまう。
きっとこの人も私の事をとろいと思って、どこかに行くだろうナ。
今までみんなそうだったから。
だけどこの人は違ってた。
近寄ってきて目の前に座り直してきた。
どうしよう。
言わなきゃ。
『私
エターナル
はじめまして
ですから
チャット
遅くて
ごめんなさい』
『いえいえ
気にしないで下さい』
とろい私の返事をゆっくり待ってくれている。
『クレリック3はいつもソロ?』
『私
フレンド
いない
から』
恥ずかしいけど本当のことだもの。
『エターナルで
誰か知り合いいないの?』
何回かのやり取りの後、Sが聞いてきた。
どうしよう。
言ってもいいのかな。
この時のメイジSとの出会いが、エターナルでの私の運命を変えることになる。
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