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『フレンドに空きがないんだよ』
そうなの?
それなら初めに言ってくれてもいいじゃない…
空きがないからフレンドできないよ…って。
黙ったままの私に笑いながら彼が聞いた。
『フレンドなりたいの?』
なんでそういう事聞くの?
私って何なの?
外側と内側は別なの?
エターナルの世界では、私は他人と同じでいいのね…
言葉を失った私の様子に何かを感じのだろう、言い訳がましく彼が続ける。
『ファイター同志でフレンドなっても仕方ないだろ。
普通は同じクラスでパーティしないしな。
しかもレベル差があるから俺とパーティしたって経験値入らないんだよ。』
そんなことわかってる。
だけどそういうことじゃないの。
ただ…繋がりを持っていたいの。
パーティ出来なくたって、一緒にいられなくたって、チャットが出来たら不安な気持ちがなくなるかも…そう思ったのに…
あなたは私がどうしているか心配じゃないの?
それに、ファイターがダメでもあなたにはクレリックだってあるじゃない。
それもダメなの?
思っていても口に出せない。
こういう場になると思っている事が言えなくなる私の性格。
ただ黙り込む。
『わかったよ。
今度インしたら誰かフレンド消してお前をフレンドにするよ。』
それはあなたの意思なの?
なりたくないのに言われたからってそうされるのはイヤ。
『ううん。
もういい。
大切なフレンド消してまでしてくれなくていいョ。』
自分でも少し意地になっているのがわかった。
『もし空きができたらその時はお願いネ。』
私からは言わない。
あなたの意思でそうして欲しいから…
私たちがフレンドになるまではそれからしばらくの時間がかかることになる。
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