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目覚めた時に携帯を開く癖…
いつからだろう。
メールが2通ある。
飛び付くようにボタンを押す。
『ごめん。
もう寝てしまったよね。
俺…大バカ野郎です。
待たせて苦しめて。
きっと待ってるだろうってずっと気になっていたよ。
今度から時間決めてちゃんとするから。
許して下さい。
起きたら必ずメールしてね』
もう一通は違う相手。
『淋しくないか?大丈夫か?
辛いときは辛いってちゃんと言わないと駄目だぞ。
俺はいつだって味方じゃけん、淋しくなったら電話してこいや』
1通目のメールが来たのが夜中の3時過ぎ。
今6時か…寝てるだろうナ…
そう思いながらも電話してみる。
出てくれる事を願いながら。
呼び出し音が鳴る。
『ただいま電話に出る事ができません…』
またしても1コールで留守番メッセージ。
やっぱりね…
期待してないつもりだったのに、裏切られた気持ちになって鼻の奥がツンとする。
ダメ!我慢しなきゃ。
泣いちゃダメ!
いけないと思いながら、もう一通のメールの相手に電話する。
1コールで相手が出る。
『もしもし。待ってたぞ。身体は大丈夫か?』
優しい声だけど、明らかに寝起きの声。
こらえていた思いが溢れ出し、電話口で子供のように泣きだしてしまう。
『よしよし。泣きたいだけ泣いたらええ。
スッキリするで』
心の中でごめんネ…と謝りながら、その優しさに甘えてしまう。
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