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――…
慧の部屋
俺はリビングの椅子に座らされ、慧はキッチンでコーヒーを入れてくれているようだ。
慧…怒ってるよな
俺に手をあげるなんて初めてだもん。
慧「…はい」
俺が俯いて考えていると、テーブルの上にコーヒーが置かれた。
彰「ありがと」
俺は小さい声でお礼を言い、それを一口飲んだ。
昔と変わらない、暖かくてちょっとほろ苦い味。
慧「!!!あ、彰…?」
俺は慧に声をかけられ、初めて気付いた。
自分が泣いていることを…
彰「…ッ、ウッ…ヒック」
一度流れ出したら止まらない。
次々と涙が溢れてくる。
慧「彰、ごめん」
いきなり謝られ、ギュッと抱きしめられた。
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