7人が本棚に入れています
本棚に追加
そうそう、この白い手紙のことを説明しなきゃいけないわよね。
では、ねここさんの夢まで遡ります。えいっ!
夕日が傾き始める頃、ねここさんは夢の中。
この夢は、ねここさんが起きてしまうまでにみた夢の中で、いちばん最後の夢なのだけれど、ねここさんはそんなこと知りません。
ねここさんは誰かとお茶をしているようです。少し、声をひそめて近づいてみましょうか。
「ここはなんだか変な場所ね。」
ねここさんは言います。
「変かなあ……。」
あら、何だお相手はねぼすけねむくんじゃない。
ねむくんっていうのは、ねここさんのお友達。いつも、ぱりっと洗濯された枕カバーの、大きな枕をかかえているから、ねむくんと呼ばれているの。
本当の名前?そんなの誰も知らないわ。もちろん、ねむくん自身さえ。
ああ、話がずれたわね。手紙、手紙。ふたりの話を聞きましょう。
最初のコメントを投稿しよう!